金属の精密溶接では、注意しないと様々なトラブルが生じることがあります。一見すると気づかないようなものもありますが、後々緊急に修理が必要になってしまうケースもあるでしょう。金属部品を安全に使用するために、溶接で起こり得るトラブルと、その対策について知っておくことは非常に重要です。溶接や修理を外部に委託するときにも、こうした知識は役に立つに違いありません。精密溶接で起こるトラブルの中からスバッタ、溶接ひずみ、低温割れの原因とその対策法についてご紹介いたします。
金属の精密溶接や、レーザー加工で起こり得るトラブルの1つがスバッタです。スバッタとは、溶接部分の周りに付着する金属の粒のことです。溶接しているときに火花が飛び散っているのをよく目にすることがあります。
この火花には溶けた金属の粒が混ざっており、溶接部分の周りにこの金属の粒が付着するとスバッタとして残ります。スバッタは緊急に修理が必要なトラブルではありませんが、炭酸ガスアーク溶接ではガスの流れを遮ったり、溶接欠陥の原因になってしまったりする恐れがあります。
精密溶接において火花が飛び散るのは避けられないので、対策としては溶接を終えた後にタガネなどを用いて、スバッタを取り除くことが挙げられます。もしくは、ジェットタガネを使って弾き飛ばす方法もあります。いずれにしても、スバッタをきれいに取り除き強度の低下を防ぐことが重要です。
スバッタと並んで、溶接で起こりやすいトラブルが溶接ひずみです。その名の通り溶接によって生じるひずみのことで、母材が溶接によって熱で溶け、その後冷えて固まると、膨張と収縮によって溶接した部分からゆがみが生じます。
溶接ひずみ対策をせずに作業した場合、使用環境にもよりますが、かなり大きなゆがみが出てしまうこともあります。
その結果、製品としての品質を保てなかったり、緊急に修理が必要になったりする可能性もあるでしょう。溶接ひずみの主な原因は、溶接の際に発生する熱量です。
対策としては、
などの方法が挙げられます。
その他にも、ファイバーレーザーを使えば短時間で作業が行えるため、ゆがみを最小限に抑えることができます。業者によってはこうした方法を頼める場合もあるので、精密溶接において溶接ひずみが気になる場合には、前もって相談しておくと良いかもしれません。
精密溶接などを行った後、比較的時間が経過してから発生するトラブルが低温割れです。
低温割れとは、200度から300度以下の低温で、金属や溶接部分に発生する割れのことを指します。低温割れの原因は、溶接部が急熱・急冷されることによる硬化組織、ひずみ部分に集積・拡散される水素、金属が収縮する拘束応力の3つが考えられます。
特に注意が必要なのは水素です。大気中や材料中にある水素が侵入することで、低温割れを起こすことが多くなります。
低温割れが起きると材料の強度は著しく低下し、緊急処置が必要になることも珍しくありません。低温割れの対策は、低水素溶接棒の使用や予熱を行うなどがあります。さらに、溶接棒の太さを適切なものにすることで、材料が急激に熱せられるのを防げます。こうしたトラブルが発生しないようにするために、高い技術を持った業者に溶接やレーザー加工を委託する必要があります。
ウェルテック舎は長年にわたり、高品質な仕上がりを提供する溶接を行っていますので、ぜひ一度ご相談ください。精密溶接やほかの加工についても頼めるのでお気軽にお問い合わせください。
溶接は、ただ金属を接合することだけを意味しているのではありません。溶接の種類や使用する道具、使用環境などによって多くのトラブルが発生する可能性があります。だからこそ、精密溶接や部品の緊急の修理は、高い技術を持った信頼できる業者に委託する必要があるのです。
緊急修理も頼めるウェルテック舎であれば、溶接の依頼はもちろん、トラブルに関するご相談も承ります。精密溶接などの委託先をお探しの方は、ぜひご検討ください。
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